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週末の夜、地下駐車場。私は愛車ハリアーのドアを開け、馬の鞍を模した重厚なセンターコンソールに手を這わせた。指先に触れる上質なソフトパッドと、ドアを閉めた瞬間に訪れる圧倒的な静寂。同価格帯の車を凌駕するこの「色気」と「質感」こそが、私がこの車に惚れ込んだ最大の理由だ。
だが、走り出して10分で、都会派SUVの現実に直面することになる。
「やっぱり、出だしが少し重いな……」 予算の都合で選んだ2.0Lガソリンモデルは、約1.6トンの巨体を引っ張るには少しモッサリしている。ハイブリッドの滑らかな加速を知っているだけに、微かなコンプレックスが胸をよぎる。
立ち寄った大型スーパーの駐車場でも冷や汗をかいた。流麗なクーペフォルムの代償として後方視界は決して良くなく、死角の多い巨体を枠に収めるのに神経をすり減らす。さらに、買い込んだケース飲料をトランクに積もうとして思わずため息が出た。床が高く、天井が絞り込まれているため、隣に停まっているRAV4が羨ましくなるほど荷物が載らないのだ。
おまけに、帰りの道中で後ろを走っていた友人からは、信号待ちで容赦ないLINEが飛んできた。 「お前の車、リアウインカーがバンパーの下すぎて全然見えないんだけど!」 ハリアー乗りにとって耳が痛すぎる、最大の設計不満点である。
「荷物は載らない、見切りは悪い、ウインカーは低い。なんてワガママな車だ」
自嘲気味に呟きながら、私は交差点で車を停めた。ふと、横のショーウィンドウに目をやる。そこには、圧倒的な美しさを放つ横一文字のテールランプと、滑らかなシルエットが映し出されていた。
その完璧な佇まいを見た瞬間、すべての不満が霧散した。 実用性や積載量なんて、他の車に任せておけばいい。ハリアーは、少々の不便さを飲み込んででも「極上の見栄」を張るための美しいドレスなのだ。私は静かに微笑み、青信号に向けてゆっくりとアクセルを踏み込んだ。

本音をぶつけろ!
コメント一覧 (2件)
高級車気取りのハリボテ!内装の合皮感や使いにくいタッチパネルや視界の悪さがストレス。雰囲気だけで実用性や走りの質を無視した、見栄っ張り専用車!!
流麗なクーペフォルムと、クラスを超えた上質な内装が魅力だね、静粛性も高く、街乗りから高速まで優雅にこなす。所有欲を存分に満たしてくれる、都会派SUVの完成形