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マツダロードスター(ND型) このクルマ好き?嫌い?

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マツダロードスター(ND型) このクルマ好き?嫌い?

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週末の1泊旅行。彼女と2人分のボストンバッグをトランクにパズルのように押し込む。 「まあ、これでギリギリだな」 「お土産は宅急便にするしかないね」と彼女が笑う。確かに積載性は高くないが、工夫すれば旅行だって十分こなせる。これが俺の愛車、NDロードスターだ。

道中の道の駅。休憩がてら、さっき撮った愛車の写真をSNSにアップした。 コーヒーを飲みながら何気なく通知を開くと、見知らぬアカウントからのコメントが目に飛び込んできた。

『綺麗に乗ってますね! でもこういうのって、結局フェラーリとかGT-R買えない人が妥協して乗る車ですよね?(笑)1.5リッターじゃ軽自動車にも煽られそう』

胸の奥がチクリと痛む。 確かに、乗り出し価格はスーパーカーの消費税にも満たない。1.5リッターの自然吸気エンジンは、高速道路の追い越しで「圧倒的なパワー」を見せつけるような真似はできない。ステータスという点では、数千万円の車には遠く及ばない。

「どうしたの?」 険しい顔をしていたのか、助手席の彼女が覗き込んでくる。 「いや、なんでもないよ。さあ、ここからが本番だ」

俺はフロントガラス上部のロックを外し、手動の幌(ルーフ)をガバッと後ろへ放り投げた。わずか3秒。それだけで、薄暗い車内が広大な青空と繋がる。

エンジンをかけ、山のワインディングロードへ差し掛かる。 コーナーの手前で軽くブレーキを残し、ステアリングを切る。その瞬間、1トンを切る軽量ボディが、まるで自分の手足の延長のようにスッと向きを変える。 「ヒラヒラと舞う」という表現が、これほど似合う車はない。

アクセルを踏み込むと、決して暴力的な加速ではないが、エンジンを上まで「使い切る」という、車を操る根源的な楽しさが全身に伝わってくる。 風を巻き込みながら、隣を見ると、彼女が髪を揺らして本当に気持ちよさそうに笑っていた。

妥協の車? 貧乏人のスポーツカー? 勝手に言ってろ。 電子制御でガチガチに固められた数千万円のモンスターマシンで渋滞をノロノロ走るより、この「人馬一体」の快感と笑顔のほうが、俺にとってはよっぽど贅沢な特権なんだ。

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